(株)文化財保存について
当社は、文化財の持つ歴史性・資料性・美術性に加え、それらを守り継いできた人々の思いや精神性を尊重し、作品と誠実に向き合うことを基本姿勢としています。
文化財は、指定・未指定を問わず、多様な価値を宿すかけがえのない存在です。
私たちは、伝統的な装潢技術と最新の科学的知見を融合させ、生産者や原材料の由来が明確な用具材料を選定し、修理工程を詳細に記録して次代の技術者へと継承することを重視しています。
これは創業以来、揺るぎなく受け継いできた当社の理念です。
歴史と歩み
当社は平成11年、東洋絵画・書跡を中心とした文化財の保存修理を志して創業しました。社名「文化財保存」には、文化財を後世に確実に伝えるための理想的な工房をつくりたいという創業時の思いが込められています。
社章は「文化芸術」「装潢技術」「保存科学」を三つの半円で表し、
その中心に「人」を象徴する真円を置いています。これは「文化財保存を支え、発展させるのは人である」という当社の理念を形にしたものです。
技術と人材育成
当社に在籍する修理技術者は、国宝修理装潢師連盟が運用する修理技術者資格制度に基づく登録技術者です。
厳格な指針のもとで技術講習や資格試験が実施され、技量が客観的に評価される仕組みの中で、継続的な研鑽を積んでいます。
また、将来の修理技術者の育成においては、技術力の向上と理念の継承の両立を最も重要な要素として位置付けています。
研究開発・学術支援
当社では、新技術の開発や既存技術の改良、材料の研究、撮影技術の改善など、修理品質の向上に寄与する研究開発を積極的に支援しています。
目的・効果・成果の見込みを申請し、会社が認めたものは業務として取り組む制度を設けることで、個人の負担を軽減しながら、長期的で計画的な研究活動を実現しています。
これらの取り組みで得られた成果は、国内外の学会や研修会で積極的に発表し、当社のみならず文化財修理分野の発展に寄与できるよう努めています。
装潢文化財は紙や絹などの繊細な素材で構成されているため、安全に扱うためには高度な技術に加え、適切な環境整備が不可欠です。当社は「奈良国立博物館」「なら歴史芸術文化村」の二拠点に修理所を構え、国指定文化財を扱う工房に求められるセキュリティ基準を満たした環境で作業を行っています。
いずれの工房においても、
- 温度約20℃
- 湿度50〜60%RH
- IPM(総合的有害生物管理)に基づく虫害・カビ対策
- 定期的な清掃・点検
を徹底し、24時間セキュリティのもと大切な文化財をお預かりしています。
修理期間中、一点一点に細心の注意を払うことは、次世代へ文化財を伝える重大な責務であると考えています。
| 名称 | 株式会社文化財保存 | ||||||||
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| 資本金 | 10,000,000円 | ||||||||
| 設立年月日 | 平成11年11月11日 | ||||||||
| 役員 |
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| 従業員数 | 19名(役員を除く) | ||||||||
| 本社 | 〒630-8301 奈良市高畑町738番地の2 TEL 0742-20-6720 / FAX 0742-20-6721 |
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| 奈良修理所 | 〒630-8213 奈良市登大路町50 奈良国立博物館文化財保存修理所 TEL 0742-25-4768 / FAX 0742-25-4769 |
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| 天理修理所 | 〒632-0032 天理市杣之内町437-3 なら歴史芸術文化村内 文化財修復・展示棟 TEL 0743-86-4489/FAX 0743-86-4940 |
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| 事業内容 | (1)文化財(絵画、書跡・典籍、古文書、歴史資料等)の保存修復 (2)文化財の保存・修復技術要員の育成 (3)文化財の保存修復技術の開発 (4)文化財の保存・修復に関するコンサルティング業務 (5)前号に附帯する一切の業務 |
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| 沿革 |
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| その他の資格等 | 文化庁文化財(美術工芸品)修理技術者講習会修了者 10名 エックス線作業主任者 毒物劇物取扱責任者 文化財IPMコーディネーター |
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| 関連団体 | 一般社団法人 国宝修理装潢師連盟(選定保存技術保存団体)正会員 奈良国立博物館文化財保存修理所修理者協議会会員 特定非営利活動法人文化財保存支援機構 賛助会員 一般社団法人伝統技術伝承者協会 賛助会員 |